ありったけの想いを届けに
きのうはとっても特別な夜でした。
日本へ帰る前に、お世話になった方たちへできる限りの「ありがとう」を伝えたいという想いから、最近はあちこちでディナーをふるまったり、もてなしていただいたりの日々。
そして昨日は
わたしたちふたりにとって
とても大切な人、大好きな人へ
感謝の気持ちを伝えに行ってきました。
お世話になった7軒のウーフ先の中でも一番長くステイさせてもらい、私たちが仕事を始めてからもずーっと気にかけてくれていたSue。
わたしたちにとってニュージーランドのママといえば間違いなく彼女の顔が一番に浮かんでくる。
(彼女の飼ってる鹿さん。他にも羊や山羊、みつばちも。)
何でも知っていて、行動力があって、どんなときでもどんなことでも力を貸してくれる偉大なひと。
(ひろいひろい庭で見つけたすてきな椅子。耳を澄ますと物語が聴こえてきそう。)
心から頼りにできる存在で、どうしようもなく困り果てたときに、真夜中にもかかわらずSOSの連絡をしたこともあった。笑
前回の記事で紹介したご夫婦と縁を結んでくれたのも彼女で、私たちがNZで日本食レストランを始めたときの第一号のお客さんも彼女だし、私のバリスタの道を切り開いてくれたのも彼女・・・思い返すとSueとの思い出はキリがない。
このあいだ久しぶりに会うと「なんか新しい報告は?」とわたしたちに尋ねながら、「私はこないだバンジージャンプをしてきたわよ。」と嬉しそうにそのときの写真を見せてくれた。ちなみに今年70歳の誕生日を迎えた彼女。若さの秘訣は何なんだろう?笑
豊富な人生経験だけでなく、どこかカリスマ性を持っていて、人を惹きつける魅力のある人だ。
彼女の相棒Pollyもわたしたちの大切な親友。
運動神経抜群で特技はサッカー。動くものを見ると野生の血が騒ぐらしく、いつも狩りに夢中で、うさぎの穴に上半身を突っ込んでるときが一番うれしそうな彼女。
(ちなみにこれは以前わたしたちとの別れ際にうさぎを獲ってきてくれたときの写真。笑)
昨夜はそんな彼女たちに、
感謝の気持ちを伝えるべく
心を込めたディナーのプレゼント。
彼女のことを想いながら。
ひとつひとつ丁寧に。
生春巻き トマトと柑橘のジュレ
グルーパー 西京焼き
ホワイトベイトの天麩羅、海老と野菜のかき揚げ
グルーパーの炊き込みごはん
ラズベリーのレアチーズ
彼女の古い友人や、わたしたちのように彼女のことが大好きで集まってきた人たち。みんな一緒に食卓を囲んで、たわいもない話を楽しみながら、今ある幸せを噛みしめる。
なんて贅沢な夜だろう。
昨日ディナーの準備をしながら
ぼんやり考えていると、
旅を終わろうとしている今、
自分にとっていちばん寂しいのは
目の前にいる大切な人たちに
当たり前のように会えなくなること
だということに気がついた。
きれいな景色や美味しいもの、居心地のいい空間はどこへ行っても見つけられるけれど、世界中どこを探しても誰一人として同じ人はいない。
会いたい人に会うために旅をすることは今まで何度もあったけど、今回ニュージーランドへ来た当初はそんなことは全く考えていなかった。
それでも今こうして振り返ってみると、やっぱり自分の中では人との出逢いが大きな意味を持っていることに気づく。
そして同時に、この1年もまたそんな出逢いに恵まれていたことに感謝する。
もちろんまたいつか会える。
そうわかっていても、
なんだか今は少しだけ寂しい。
それでもまた会う日を楽しみに、
それまでの日々を精一杯楽しもう。